2025/02/22 18:00

はじめに
「腹八分目に医者いらず」と言われますが、それはサルにも当てはまるかもしれません。
ある研究によると、食事の量を抑える「カロリー制限」が健康や寿命に良い影響を与える可能性があることがわかりました。
サルを対象にした長期間の研究では、カロリー制限をしたサルの方が病気になりにくく、元気に過ごしていることが確認されています。
カロリー制限でサルの健康寿命が延びる!?
アカゲザルを用いた研究では、通常食のサルに比べ、カロリーを30%減らしたサルの方が病気になるリスクが低く、長生きする傾向が見られました。
これは、カロリー制限によって老化を遅らせる効果があるのではないかと考えられています。
研究結果には違いも…その理由は?
しかし、別の研究では「カロリー制限をしても寿命は変わらない」という結果も出ています。
この違いは、研究で使われた餌の種類や与え方にあると考えられます。
例えば、先ほどの研究ではショ糖(砂糖)の割合が高めの餌を使い、サルに自由に食べさせていましたが、こちらの研究では栄養バランスを計算した食事を管理して与えていました。
この違いが、研究結果に影響を与えた可能性があるようです。
「栄養バランスが計算された食事」は、「すでにカロリー制限がされた食事」とも言えるかもしれませんね。
じゃあ人間はどうすればいいの?
サルの研究からわかるのは、「ただカロリーを減らせばいいわけではない」ということ。
大事なのは「腹八分目を意識しながら、栄養バランスの良い食事をとること」。
無理なダイエットではなく、適度な食事コントロールが健康長寿のカギになりそうです。
参考文献
Caloric Restriction Delays Disease Onset and Mortality in Rhesus Monkeys
Caloric restriction reduces age-related and all-cause mortality in rhesus monkeys
Impact of caloric restriction on health and survival in rhesus monkeys from the NIA study