2025/03/08 18:00



はじめに


本レポートは、片山靖富ら(2009)の論文「減量を目的とした有酸素性運動の実践および食事制限が肥満者の血液流動特性に及ぼす影響」(筑波大学)を基に、研究の内容を要約したものです。

ダイエットを成功させるには、運動と食事制限のどちらが効果的なのでしょうか?
本研究では、有酸素運動と食事制限が減量にどのような影響を与えるのかを調べました。


研究の方法


この研究では、BMI 25以上の肥満男性を対象に、次の2つのグループに分けて3か月間実施しました。

運動グループ:週3回、1回60分のウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を実施。

食事グループ:カロリー摂取量を1食あたり560kcal、1日1,680kcalを目標とする食事指導を受け、食生活を改善。
※成人男性の1日に必要なエネルギー量は、2,200±200kcal程度が目安
 1日1,680kcalは、1日に必要なエネルギー量の76%


結果


調査の結果、どちらの方法でも減量効果があることが確認されましたが、その効果には違いがありました。

運動グループ:体重は平均 3.4kg 減少し、体脂肪率も 2.4% 減少しました。

食事グループ体重は平均 8.0kg 減少し、体脂肪率も 3.8% 減少しました。

この研究から、「体重を落とすには食事制限が効果的」 ということが分かりました。


おわりに


「運動は苦手」「食事制限は辛い」という方も多いかもしれません。
しかし、どちらか一方でも取り組めば、減量につながります。

まずは食事の見直しから始めるのもよし、無理なく運動を取り入れるのもよし。
自分に合った方法で、健康的に減量を進めましょう!


参考文献


片山靖富, 中垣内真樹, 中田由夫, 他
"減量を目的とした有酸素性運動の実践および食事制限が肥満者の血液流動特性に及ぼす影響." 筑波大学, 2024.