2025/05/29 18:00



はじめに


雑誌、SNSなどで見かける「マクロビ」。
健康的でなんとなくおしゃれなイメージですが、実際どんな意味があるのか、知らない人も多いかもしれません。
今回は、そんなマクロビの基本をわかりやすくお伝えします。

マクロビとは正式には「マクロビオティック(Macrobiotic)」。
「大きな生命」「長寿のための生き方」という意味があります。


大切なのは「陰陽調和」でバランスを整えること


マクロビの基本的な考え方として「陰陽調和」があります。
これは、食材を陰性(体を冷やす性質)と陽性(体を温める性質)に分け、そのバランスを整えることで心と体の調子を整えるというものです。

例えば夏は陰性の食材で身体を涼しく、冬は陽性の食材で身体を温めるなど、季節や自分の体調に合わせてバランスをとることが、マクロビの食事法の中心的な考えです。


食材は丸ごといただく「一物全体(いちぶつぜんたい)」


マクロビには「一物全体」という重要な考え方もあります。
これは野菜などの食材を丸ごと食べることが良いとされる考え方です。

野菜の皮や根っこなどを捨てずに調理して食べることで、自然の恵みを余すことなく摂取できます。
また食品ロスを防ぎ、環境にも優しい食生活を実践することができます。


地元の食材を大切にする「身土不二(しんどふに)」


さらにマクロビでは「身土不二(しんどふに)」という考えも重視しています。
これは、「人間の身体(身)は、住んでいる土地(土)と一体である(不二)」という意味で、その土地で取れた旬のものを食べることが健康にとって良いという思想です。

遠くから運ばれた食材よりも、自分が暮らす土地でとれる季節の食材を選ぶことで、身体のバランスが自然と整えられると考えられています。


マクロビは食べるだけじゃない「生き方の哲学」


マクロビは、単なる食事法にとどまりません。
食べるものを通じて自然との調和を意識し、環境問題や社会とのつながりにまで視野を広げる「ライフスタイルの哲学」です。

マクロビを取り入れる人は、環境保護や持続可能な社会への関心が高い傾向にあります。
食を通じて暮らし全体を見直し、自分自身の生き方を考えるきっかけにもなるのです。


日々の暮らしから少しずつ始めてみよう


マクロビは特別なものでも難しいものでもありません。
「陰陽調和」「一物全体」「身土不二」といった考えを日常生活に少しずつ取り入れていくだけで、自然と身も心も整っていきます。
気軽にマクロビを取り入れて、毎日をより健康的でより心地よい暮らしにしていきましょう。