2025/06/26 18:00



はじめに


ヴィーガンという言葉は1944年に英国 Vegan Society が使用して以来、動物性食品を摂らないライフスタイルの名称として定着しました。
一方、“肉を中心に食べる人”を指す単語は、目的や文脈によって呼び名が変わります。
今回は、その代表的な呼び名のニュアンスをのぞいてみましょう。


「カーニヴォア」はジョーク?


英語 “carnivore” は本来「肉食動物」という生物学用語。
人が自称すると “I’m a carnivore.” のように「私、超肉派なんだ!」というライトな自己紹介になります。
ヴィーガンのような厳密な定義・哲学を背負うわけではなく、日本語では「肉食系」といったノリで使われるのが一般的です。


ブームで急浮上!「カーニヴォア・ダイエット」


SNSで話題の Carnivore Diet は、牛・豚・鶏などの肉と卵・乳製品だけを摂る“超肉偏重”食。
糖質制限の延長で挑戦する人や「炎症が減った」「メンタルが安定した」と報告する人もいますが、栄養バランス面では賛否両論。
 「カーニヴォア=肉だけダイエット実践者」 は、このブームで一気に知られるようになりました。


思想としての「カーニスト」


社会心理学者メラニー・ジョイは「肉を食べるのが当たり前」という社会的構造を Carnism(カーニズム) と命名。
carnist は「肉食を正当化する価値観を内面化した人」という硬派な概念として用いられます。
ヴィーガン運動との対立軸で語られる際に登場する、専門性の高い呼び名です。


ミートイーター? ミートラヴァー? オムニヴォア?


meat-eater/meat lover 「肉を食べる人」「肉好きさん」。もっとも日常的です。

omnivore(オムニヴォア) 「雑食」を意味する単語。肉も野菜も食べる一般的食習慣を指し、肉オンリーではありません。


あなたはどの呼び名がしっくりくる?


・気軽に肉好きアピールしたいなら “I’m a carnivore!”
・栄養管理まで含めた実践者なら “Carnivore-diet follower”
・思想・倫理を語りたいなら “carnist”

呼び名が定まらないのは不便でもあり、同時に多様性を映す鏡でもあります。
あなた自身、そして周囲の“肉派”の人たちが、どの言葉で自己紹介するのか聞いてみてください。
きっと食卓トークが一段と盛り上がるはずです!