2025/09/18 21:00

はじめに
“長く働くほど太るのか?”
欧米・豪州の19の研究、約12万人のデータを用いて、「労働時間」と「体重の変化」の関係を検証した大規模研究がこの疑問に答えました。
今回はその研究を要約し、紹介します。
主要な結果
“長時間労働になるほど、正常体重から小太りに移行しやすい”
週35~40時間(標準)の労働と比べ、
週41~48時間:小太りになるリスク1.07倍
週49~54時間:小太りになるリスク1.09倍
週55時間以上:小太りになるリスク1.17倍
※小太り:BMI25.0~29.9、肥満:BMI30.0以上
と労働時間が長くなるほど、小太りになるリスクが上がることが分かりました。
一方で、すでに小太りの人が肥満に移行するリスクは確認できませんでした。
小太りになる理由は?
長時間働くと、
・座りっぱなしが増える
・運動の時間が削られる
・食事のタイミングや内容が乱れる
このような積み重ねが“最初の一歩(正常→小太り)”を後押しし得る、と考察されています。
まとめ
労働時間が長くなる場合には、意識して運動をしたり、食事に気を配ることが小太りを防ぐカギになりそうです。
参考文献
Virtanen Mら(2020)「Long working hours and change in body weight: analysis of individual-participant data from 19 cohort studies」 (International Journal of Obesity, 44, 1368-1375)
https://www.nature.com/articles/s41366-019-0480-3