2025/12/18 21:00


はじめに


朝の一杯で、世界の解像度が少し上がる。
あの感覚の主役がカフェインです。
カフェインは脳内で「眠気に関わる物質(アデノシン)」の受け皿(受容体)に先回りし、眠気のサインが入りにくくすることで、覚醒感や注意力を底上げします。


カフェインの強み


「ぼんやり」を減らし、反応速度や注意の持続を支える。
各種実験でも、反応時間などの“基礎的な認知機能”が改善しやすいことが示されています。

運動面では、カフェインは一貫して効果が示されており、体重あたり、3〜6 mg/kg程度でパフォーマンスが改善しやすいようです。
(例:体重60kgなら180〜360mg)


量とタイミングで体感は8割決まる


「カフェインが効きやすい/効きにくい」は個人差が大きいです。
カフェインの血中半減期は平均で約5時間、ただし幅があります。
つまり夕方のコーヒーが夜まで残ることも普通に起こります。


実務的なコツ


睡眠を守る:
目安として「就寝の6〜8時間前以降は控える」を基準に、体感で調整する。

“追いカフェイン”を減らす:
 効かない日は、増量よりも、睡眠・水分・食事を先に疑う。

切り替え:
午後はデカフェや薄めのコーヒーに切り替える。


「やりすぎサイン」と、やめ方のコツ


体が出す警告もわかりやすい部類です。
代表は、寝つきの悪化・ソワソワ・動悸っぽさ・胃のムカつきなど。

また、習慣的に摂っている人が急にゼロにすると、頭痛・だるさ・不機嫌・集中しづらさなどの離脱症状が出ることがあります。
減らすなら、いきなり断つより“段階的に”が無難です。

安全面の目安として、健康な成人では 1日400mg程度までが、一般に「多くの人で問題が出にくい範囲」とされています(ただし個人差あり)。