2026/04/02 21:00

はじめに
「体にいい食事」の話だけでは、少し物足りなくなってきました。
自分の健康はもちろん大事。同時に、「その食べ方は地球にとってどうなのか?」も気になる時代です。
そこで出てくるのが PHDI(Planetary Health Diet Index)。
食事そのものではなく、EAT-Lancet委員会が示したプラネタリーヘルス食に、どれだけ近いかを点数化する指標です。
元になったプラネタリーヘルス食は、全粒穀物、果物、野菜、ナッツ、豆類が食事の中心で、魚、乳製品、肉は中くらいから少なめという設計です。
そこから発展し、私たちの食べ方が農地利用、温室効果ガス、水資源、公衆衛生にまで影響すると説明しています。
PHDIって何?
一言で言うと「人にも地球にも、ちょうどいい食べ方のスコア」です。
PHDIは、2021年に開発された指数で、16項目、合計0〜150点。
足りないと点が伸びない食品、ちょうどいい量が高得点の食品、控えめが高得点の食品を分けて評価します。
adequacy(足りてほしい)、optimum(適量がよい)、ratio(配分や多様性)、moderation(控えめがよい) の4種類に整理しています。
中身は地味。でも、そこが強い
PHDIで点を取りやすいのは、全粒穀物、果物、野菜、豆類、ナッツのような植物寄りです。
魚、卵、乳製品、いも類、植物油は、食べれば食べるほどよいわけではなく、ちょうどいい範囲が高得点になる設計です。
さらに、赤肉、鶏肉系、動物性脂肪、糖は控えめが高得点。
PHDIは、食事を全てサラダにしようという話ではなく、植物性を厚くしつつ、動物性や甘いものは多すぎない程度にバランスよく取るスコアなのです。
野菜の量だけでなく、色にも注目
PHDIの面白いところは、野菜を「食べたかどうか」だけで終わらせない点です。
元の指数には、濃い緑の野菜が野菜全体にどれくらい入っているか、赤・オレンジの野菜がどれくらい入っているかを見る項目まであります。
つまり、「野菜を食べています」で満足せず、色の偏りまで気にする。
ここに、PHDIの細かさがあります。
何がすごい?
この指数が注目される理由は、健康だけでなく、環境負荷まで視野に入れているところです。
研究では、PHDIが高い人ほど全体的な食事の質が高く、食事由来のCO2排出量が低い方向を示しました。
つまりPHDIは、「ヘルシーそうに見える」だけの概念ではありません。
人の体にとっての良さと、地球への負担の少なさを、同じものさしで見ようとした指数です。
まとめ
PHDIのメッセージは、シンプルです。
植物性食品を食卓の中心に置く。 でも、魚や乳製品を完全に敵にするわけではない。
甘いものや肉をゼロにするより、重心を少し植物寄りに動かす。
その発想が、健康にも地球にもつながるかもしれない、というものです。

