2026/06/11 21:00


はじめに


いまの時代に必要なのは、「健康のために飲む」という発想から降りて、アルコールとの距離を自分で設計し直すことです。
WHOはアルコールが健康・社会の両面で大きな負担をもたらすと報告し、CDCも「飲まない」「飲む量を減らす」「節度を守る」のいずれも、「飲みすぎる」より、リスクを下げる選択だと説明しています。


「飲まない」は、合理的な選択


昔は、お酒を飲まない人は「つきあいが悪い」「人生を損している」みたいに見られる風潮がありました。
でも、少なくとも健康の文脈では、今は逆です。
CDCは、がんリスクを下げる方法として飲む量を減らすか、飲まないことを挙げています。

とはいえ、現実の生活はそんなに単純ではありません。
会食もあるし、習慣もあるし、ストレス解消のつもりで飲んでいる人もいます。
そこで大切になるのが、「全部やめるしかない」と思って諦めるのではなく、量・頻度・場面を分けて考えることです。


飲むなら、「本当はどれだけ飲んでいるか」を知るべし


お酒の話でやっかいなのは、本人の感覚と実際の量がずれやすいことです。
NIAAAは、「1ドリンク」の考え方を知ることが大事だとしています。
米国での「1ドリンク」は純アルコール約14gで、同じ「1杯」でも、酒の種類やアルコール度数によって中身はかなり違います。
要するに、「ビール1本だから大したことない」と思っていても、度数次第では2杯分近いこともある。
減らしたいのなら、最初の一歩は、自分の飲酒量を把握することです。


それでも減らせないなら


もし「減らそうとしても減らせない」「飲まない日を作れない」「飲酒で生活や人間関係が崩れている」のなら、それは意志の弱さではなく、支援が必要なサインかもしれません。
NIAAAは、アルコールの問題に対しては、治療、カウンセリング、薬物療法など、効果が確認された選択肢があると案内しています。

自力で全部解決しようとしなくていい、というのは今回伝えたい大事な点です。


まとめ


アルコールとの付き合い方は、昔の常識をなぞるより、自分の体と生活にとって本当に得かどうかで考えたほうがいいです。
いま必要なのは、「酒は百薬の長」という言葉に寄りかかることではなく、それでも飲む理由が自分にあるのか、と問い直すことなのだと思います。