2026/09/24 21:00

100万円を今もらうか、10年後にもらうか。金額は同じでも、ずいぶん違う話に感じます。今なら使い道を選べますし、運用に回すこともできます。将来受け取るお金を、今の時点での価値に換算したものが「現在価値」です。
インフレ2%なら、10年後の100万円は何円?
物価が毎年2%ずつ上がり続けると仮定します。今100万円で買えるものには、1年後に102万円が必要になる計算です。反対に、1年後に受け取る100万円で買える量は、今の約98万円分になります。
10年後のお金なら、物価上昇が10年分積み重なるので、次のように計算します。
今の購買力に換算した額 = 100万円 / 1.02の10乗 ≒ 82.0万円
1年後 約98.0万円
10年後 約82.0万円
20年後 約67.3万円
30年後 約55.2万円
額面は100万円でも、買えるものの量は変わります。逆に、今100万円で買えるものを10年後に買うには、100万円×1.02の10乗で、約122万円が必要になります。
毎年1万円を永久に受け取ることができる権利に、何円払う?
元本の返済期限を設けない債券を「永久債」といいます。ここでは、1年後から毎年1万円の利息が確実に支払われ、金額は変わらず、元本の返済もないという例を考えます。割引率を年2%と仮定します。
1年後の1万円は1.02で割り、2年後の1万円は1.02の2乗で割る。その先も、受け取る年ごとに計算して足します。割引率が一定で0%より大きい場合、遠い将来の利息ほど現在価値は小さくなり、無限に続く支払いにも有限の価値がつきます。
この条件では、計算を次の式にまとめられます。
永久債の現在価値 = 毎年の利息 / 割引率 = 1万円 / 0.02 = 50万円
「永久」でも、価値は変わる
同じ年1万円の永久債でも、割引率を4%とすれば、現在価値は「1万円 / 0.04 = 25万円」です。受け取る利息が同じでも、より高い利回りを求められると、今の評価額は下がります。
教育費や老後資金でも、「将来いくら受け取れるか」に加えて、受け取る時期と、そのお金で買えるものを考えてみる。将来にお金を貯めるのは大事ですが、「今」を生きることを忘れないのはより大事です。

